本当の三年間 第03話 性春への好奇心

公開日: 2005/07/05

 六月頃、みんなはかなり打ち解け合い、もはや外部と内部の壁など完全に消え去り、学校も楽しくなってきた。そして、当然の如くみんなはお互いを良く知るようになってきた。そして、俺達のグループの中でみんなに共通していたことが「性への半端無い興味心」であった。この頃は、みんなの会話の大半はそれ関係に支配されていた。正直、俺に至っては四六時中そんなことばっかり考えていた。
 そんないかにも中学生らしいと言えばらしい感じで過ごしていた六月だった。そして、今ではそこで終わってれば良かったのに、とも思う。そう、俺達の好奇心は少しだけ俺達の感覚を麻痺させていた。そして、ついに行動に走らせた。
 何をしたかは敢えて言わない。想像に任せる。ただ、勘違いしないように言っておくと、俺は未だに童貞である。つまり、そこまではやっていない。
 その後、俺と小松はその行動からは抜けたのだが、どうもそれ以外の人達はそれをしばらく(1週間ぐらいだと思う)続けていたらしい。その後どうなったかは、教えてもらった気もするが、もう忘れてしまった。
 もうこれ以上は、何があっても言わないし、言いたくない。「じゃあ書かなきゃ良いじゃん」と言われそうだが、全くその通りである。しかし、こんな出来事でさえ、やっぱり忘れないようにしておきたい(正直、このエッセイを書いていなかったら本当に忘れていたと思う)。
 この中学校3年間の思い出、まだ人生を殆ど経験していないので何の根拠も理由もないが、きっと最高に楽しかった時期だと思う。だからこそ、良かったこと、嫌だったこと、どんなことも全部覚えておきたい。そして、社会人になった頃、またこの仲間達と出会い、そして、こんなくだらないことを語り合えたら・・・それだけで俺は、満足だ。
 そして、そう思えるような仲間をつくれたこの中学校に、改めて、敬意を表したい。
 
 -ありがとう
  また逢えるよね?-
 -うん、もちろんさ
  僕が絶対に、会いに行くから-
 
 
 
 
 
[第03話、終]